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意外と知られていない縦横家
中国の春秋戦国時代に活躍した「孫子の兵法」で知られる兵家(戦略家)を知る人は多くても、今日でも盛んに使われている「合従連衡」の提唱者の張儀(ちょうぎ)、蘇秦(そしん)が代表する縦横家(じゅうおうか)を知る人はほとんどいません。
況して、張儀、蘇秦が師事した鬼谷子は尚更です。縦横家は縦線<南北>と横線<東西>で物事を考え、国の進退を考えた学問でした。兵家が軍の進退を考えた「戦略」に対して、縦横家は国全体の進退を考えた「軍略」として区別されていました。
実はこの縦横家が活用した学問こそが今皆さんがご覧の「人格DNAサイト」の原典です。 そして、この学問は春秋戦国時代を終わらせ中国を統一した秦の始皇帝により門外不出、一子相伝の学問として保護され、歴代の王朝に受け継がれました。

人格DNA分析について

「敗北」の本当の語源
一般的には敗北=敗退で戦いに敗れ、北は逃げることを意味していますが、縦横家的にはもっと深い意味があります。
縦線<南北>の北は磁石が常にその方向を示すように、特別なパワーが存在すると考えられています。そのため「君子南面す」と言われるように帝王は必ず北に座し、臣下は北面して主君に仕えました。日本でも「北面の武士」という言葉はその考えからです。
つまり、人間社会では北に位置した方が優位であり、有利であることを意味しています。その証拠にアメリカの南北戦争然りベトナム戦争など南北の戦いはいずれも北が勝利しており、朝鮮半島では韓国が経済的には完全に優位でありながら、北朝鮮は巧みに6カ国を相手に有利に交渉しています。
そして、秦の始皇帝があの驚異的な規模で「万里の長城」を築いたのも北方の敵を脅威に捉え、北を塞いで守りを強化するためでした。


縦横学と暦(六十干支)
今から3,600年前の中国、殷王朝時代の遺跡から出土した遺物に甲骨文字で書かれた六十種の干支が発見されています。この甲骨文字は後に「漢字」のもとになり、六十干支は「暦」のもとになりました。そして、六十干支を使った干支暦は日本でも明治の初めまで使われていました。
干支表

この六十干支の干(十干)は「空間」を表し、支(十二支)は「時間」を表しており、古代東洋人が考えた六十干支を用いた暦と、西洋の数字で「時間」だけで表わした暦とでは大変意味合いが違います。

干支表

縦横家はこの意味合いを縦線と横線で説明しています。つまり縦線=空間、横線=時間と考え、暦は時間だけではなく空間の変化でもあると考えました。
干支表

人間の祖先が地球上に出現してから50万年の時を経ており、その間、安定期(平和)や動乱期(天災・戦争)が繰り返されています。そして、そんな中で個々の人間の一生は平均すると60年足らずと限られており、どの時代(時間)と社会(空間)で生きたかにより役割も生き方も違っていました。
換言すれば、東洋の発想は人間の存在に立脚した時間観念であり、人間の生命が有限であるからこそ、時間に価値があり人生に役割があると考え、生命が無限であれば時間に価値はなく、役割は生まれないと考えていました。
そして人間学の長年の研究と統計から、人間は誕生時の時間と空間(六十干支)で自分の役割が決まることや、6種類のパターン化された変化、つまり時間(年・月・日)の経過に伴い好調と不調が周期的に巡る法則があることなどを発見しました。
人格DNA分析でその人の「生年月日」が必要なのはそのためです。勿論、西洋暦で入力されたものを干支暦に変換して分析しています。


縦横思考と哲学のはなし
縦横学を応用・発展させた算命学では、基本線に人間は平等、役割に上下があるという思考方法を取ります。常に縦横の交点を自分に置いて考え、残りの4方向(東・西・南・北)に意味を持たせ、原理原則を説明する思考法を取ります。

以下の図は家庭関係の自然の姿(理論上の理想の姿)を矢印の方向を使って説明したものです。
これに対し、実際の自分を当てはめ、自然の姿に反している場所や欠けている場所が本人の悩みとなり、トラブルの原因になるという考え方をします。
当然の事ながら、自然の姿により近づける事で悩みは解消されるという考え方になります。

内側の自然の姿


外側の自然の姿


<縦横思考で哲学する家庭の姿>
・人間は子供を持って南方の座を得る。
・南方は礼徳の場所、礼徳が備わって初めて自己の意思が伝達できる。
・男性の場合、妻をもって西方が備わり、義を知ることが出来る。
・義とは理性を持った前進力であり、男性にとって仕事による成果とその速度は義徳にある。
・北方は父親の座・智徳の場所である。物を教え学ぶという智を授ける事で、子供の智の本能を呼び覚まし、
 引き出すことが父親の役目となる。学問が何故大切なのかは、父親の役目で出来るだけ無言の伝達がよいと考える。
・東方は母親の座で仁徳の場所である。現実の世界を知らせるべきで健康を注意したり大切さを知らせ、財力や名誉や目に見える有形を
 教えるのがよいと考える。社会に対する奉仕の行為を引き出し、その精神は父親が、教えは母親は実際の行動を促すのがよいと考える。
・中央は自分自身、信徳の場所である。他の四つの砦の結果は自分自身に戻ってきて魅力となって現れます。
 魅力の度合いはその人物により違ってくる。
・自分が南にいる時には自分で親孝行をするが、配偶者を持てば、配偶者を通して親孝行をするのがよいと考える。
・配偶者を持てば、今度は自分が親を抑えたり指導する力がある事が自然の姿である。それをしない場合、親は年老いてから学ぶべきものも学ばず、幼稚な年寄りになる。
・夫の場合、自分は妻から助けられるのではなく、助ける関係である。
・妻を剋し抑えたり指導するのは、子供である。したがって子供がいないと悩みが発生せず成長が望めない。
・男性の場合、自分は子供を直接助けるではなく、自分の東(仕事)の結果が子供を助ける事になる。

<縦横思考で哲学する人間の一生>
・縦線が「道徳」で横線は「常識」と考えます。(下の表「道徳と常識」を参照)
・縦線は男性を示しますので、道徳は父親が教える事と考えます。
・横線は女性なので、常識は母親が教える事と考えます。
・両親が必要なのは、このバランスが必要だからと言う事になります。
・縦線が「精神(霊魂)」で横線は「現実(肉体)」と考えます。(五行縦横表「精神と現実」を参照)
・算命学では人間は東(肉体)が先に生まれて、3歳までは意識が無いと考えます。
・一方、意識は南(精神)から3年遅れで交点に到着します。それは意識と肉体には3年間のズレが生じる事を意味します。
・3歳になり、縦と横の交点に自分が住むことになります。即ち、交点に来て初めて人間になると考えます。
・そして、人間は自分の責任において四つの方向を(東西南北)守る事で一生を終えます。
・肉体は精神より3年先に滅び、死んでから3年後に理論的に完全な死を迎えます。
 (※儒教や道教で三回忌があるのも、その様な解釈があるからとも言われています)

   西方=義(義徳)やって良い事、悪い事・・・3才から5年間父親が教える
   北方=智(智徳)知恵、学習     ・・・8才から5年間父親が教える
   東方=仁(仁徳)やさしさ、思いやり ・・・13才から5年間母親が教える
   南方=礼(礼徳)礼儀、礼節     ・・・18才から5年間母親が教える
   中央=信(信徳)信用、信頼     ・・・4つの砦の結果として、自力で学び獲得する
   ※これらは先人が多くの失敗から学び取った大原則とも言えましょう。

五行縦横表


※算命学では他の礼記や論語などと違い、しなければならないという戒律的な強制はありません。
基本的には自力本願の自力運であり、自己責任なのです。

<縦横思考で哲学する「人徳」の定義>
「人徳」とはその人に備わっている徳の事です。
義・智・仁・礼の四つの力がバランスよく働く時に突出した才能は隠れるわけですが、理由の無い魅力が生まれてくるという状態になります。その状態になった所から「人徳」が動き始め、魅力的でより多くの「人の心をひきつける力」になるわけです。
そもそもの「徳」の本質は、人間性のなんともいえない魅力にあります。
初対面の時からきらびやかではないが、心に残る何かを所有している人と言っても良いでしょう。それも「徳」の中の一つです。

纏めますと以下の特徴が挙げられます。
  ・「徳」を目的とした努力をする事は出来ない。
  ・「徳」は四つのバランス(義・智・仁・礼のバランス)で間接的に形成されるものである。
  ・「徳」は裏に隠れ、才能は表側に存在する。
  ・才能は一つの世界に通用する力であるが、「徳」はすべての世界に通用する力である。

不幸が襲ったり不運がやって来るのは、この四つの砦の何処かが無防備になっている状態であり、礼徳が欠けても、仁徳が欠けても、
それぞれの意味合の不運が発生します。
もし気付かずに放置していると、無制限に不運がやってくる事になります。早く修復しなければいけまません。
結局の所、不運も原因の幸運の原因もすべて自分自身にあると言う事を再認識する必要があります。

一部ですが、以下に具体例を挙げましょう。
★礼徳(南方)に欠ければ子に現れる。
 ・もし子供に苦労する親がいれば、親自身の礼徳に欠点があるのではないか?
 ・子供が生まれる以前の自分の礼徳はどうであったか?
 ・自己の心を礼儀・礼節に乗っ取り表現したであろうか?
 ・人生の進み方に礼儀・礼節に欠ける行いは無かったか?
 ※この様に、南方の意味に注意する事が最善策となります。
★配偶者(西方)に苦労する者は義徳に原因があり小手先の前進力を発揮しているのではないか?
★母親(東方)に苦労するものは東方の仁徳(やさしさ、思いやり、奉仕の心)に問題があるのではなかろうか?
★父親(北方)に苦労があれば、智徳にズルさが有るのではないか?

この様に、縦横家の流れを汲む本サイトのベースとなる算命学では全ての事象を縦横思考で積み重ねて行きます。
縦横学をマスターし応用する事で、理路整然と物事を説明し、最終的には意のままに人の心を操る事も可能だったとも言われています。
史記にも書かれている張儀や蘇秦が、実際に政治・経済・地理・自然・習慣等のあらゆる学に通じ、各国の諸侯を説き伏せたという記録は、事実だったのかも知れません。


豆知識 豆知識
 司馬遷の「史記」では蘇秦と張儀が同年代の人物であり、蘇秦(六国の合従に成功)の死後、張儀(連衡策で対抗)が活躍した事が定説でしたが、1970年代以降の相次ぐ文字資料の発見により、史記の記録に誤りがあったとされています。実際には蘇秦の活躍時期は張儀よりも遅く、その死は張儀の死(前310)より25年ぐらい後だったとされています。



続く・・・。


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