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ひきこもり問題
●現代の社会問題と人格DNA的仮説
子供の「不登校」や「ひきこもり」、そして社会人の「うつ病」の激増など、正に「世の中が病んでいる」と言っても過言ではない現代の社会問題の根源について、人格DNA的仮説を立ててみました。
  社会集団は発展進度により単純機構社会から複雑機構社会に変化します。例えば創業時の会社組織は少数でシンプルですが、成長して大企業になると組織が複雑化します。一方、人間には単純思考人間と複雑思考人間が存在します。24分類の才能領域から基本的にはKタイプが複雑思考人間に相当し、単純思考人間は他の3タイプとなります。そして単純思考人間は複雑機構社会に適し、複雑思考人間は単純機構社会に適します。
現在の日本のように社会機構が巨大化し複雑化すると社会全体が個人主力から組織主力に変化し、複雑思考人間から単純思考人間に社会の要求も益々変化していきます。それは学校教育にも影響を及ぼし、物事を深く考えることよりも知識の量とスピードを要求するようになり、そのため思考型の典型であるKタイプの一部が落ちこぼれとなり「不登校」や「ひきこもり」の大きな要因になると考えられます。
年配者から見て現代の若者は総合的に深く物事を考えないと指摘されますが、それは現代の社会のニーズが組織の一員としての単純思考人間を求めているための必然性であります。但し、今後も指導者には常に複雑思考人間が求められます。
以上のことから現代の社会問題の対象者は複雑思考人間の典型であるKタイプの人に多いのでないかという仮説が立てられます。



●ひきこもり問題について
精神科医の斎藤環氏著書『ひきこもり文化論』から抜粋しました。
◇不登校を巡る過ち
 ・学校へ行かない子供の診断名は、最初期の研究では「ずる休み」と呼ばれ、1941年に「学校恐怖症」,1960年頃から「登校拒否」、現在は「不登校」に至っている。
 ・不登校児童数は1975年10,534人、1990年48,273人、2001年139,000人と一直線に増加し続け、2002年132,000人と減少しているがこの年から実施された完全学校五日制の直接的影響と考えられる。
 ・1992年文部省は「不登校はどんな家庭のどんな子にも起こり得る」との見解を発表し、不登校問題が個人や家庭の問題のみに還元されず、広く社会病理的な視点とする要請を公式に認めた。
 ・社会的に認知されていない頃は、不登校は精神疾患として治療の対象となり、精神医学界は大きな過ちを犯した。強制的な入院治療を容認した治療主義的な立場から積極的に入院治療を行い、マスコミや学会から批判され中断した経緯があった。
 ・「不登校は病気じゃない」のスローガン化は共感出来る者達にとっては救いとなったが、共感出来ない者達にとっては苦しみであり、いまだに「治す」方途を探し求めている。
 ・斎藤氏の考えは、「不登校」は思春期における不適応形態の一つであるが、いじめや教師による不適切な処遇が原因の場合もあり、「すべての不登校は治療の対象である」とするのも問題であるが、「不登校には何の問題もない」とする態度も当事者の門前払いとなり問題である。「教育」や「治療」には一定の「強制」が必要であり、子供たちは強制しなくても「学習への意欲」が芽生えるとか、すべての不登校は「問題なし」とする放任主義的な断定は間違いである。

◇ひきこもりを巡って起こったこと
 ・「引きこもり」の周辺で起こっていることは、かつて不登校をめぐって起こったこととよく似ている。しかし不登校以上に批判的に見られたのは、ひきこもりが犯罪がらみでクローズアップされたことの不幸であった。
 ・2000年5月テレビのコメンテーターが「ひきこもりは贅沢」と発言したり、真面目で誠実な人ほど、ひきこもりに対して批判的な傾向があるが、その多くは単なる誤解に基づいていることが多い。
 ・しかし、ひきこもりから抜け出した元・当事者の中にも、現在ひきこもっている人に対して批判的になりがちな人が少なくない。その原因は日本の世俗的価値観の「世間」の視線を気にする価値観からひきこもる自分を自己批判していた当事者が、その価値観から自由になれぬまま、ひきこもりから離脱し、それまで自分に向けていた批判を今度は他のひきこもり達に向けたと考えられる。
 ・不登校の時と同様に「ひきこもっていても、いずれ自然に社会参加するから大丈夫」とか「ひきこもりという形で社会参加しているから大丈夫」などの擁護派のメッセージは「ひきこもりを問題視すべきでない」という無責任な「イデオロギー化」であるし、批判派の「働かざるもの食うべからず」「親の気持ちを考えろ」「税金の無駄遣い」などの紋切り型も何の解決にもならない。

◇ひきこもりは治療されるべきか
 ・斎藤氏は医療以外に二つの選択肢があると言う、①家から追い出す(成人の場合)、②現状を全面的肯定して受け入れる。そして二つとも受け入れられない家族に対してのみ治療を勧める。
 ・ひきこもりから自助努力や家族の支援のみで離脱する例は極めて稀であり、ひきこもり始めてから治療機関を訪れるまでの平均期間は4年以上であり、初診時の平均年齢は上昇を続け20歳を超え、30歳以上も珍しくなくなった。「放置しても離脱は難しい」ため第三者による治療や支援が必要である。

◇ひきこもりの定義と統計データ
 ・ひきこもりの定義は要約すると、①6ヶ月以上自宅にひきこもって社会参加しない状態が続いている、②他の精神障害がその第一の原因としては考えにくい、である。
 ・平成15年度、国の調査結果では、本人の平均年齢は26.7歳、30歳以上が30%以上、36歳以上が約10%である。ひきこもり期間が10年以上は約20%で、性別では男性が77%で、不登校経験者は34%である。(著者の調査では86%)
  本人の問題行動については近隣住民への迷惑行為は4%と少なく、家庭内暴力は20%、家族拒否など家庭関係に影響を与える行為は40%と多く見られる。ひきこもり人口は80万~140万人と推定される。

◇ひきこもりシステム理論
 ・ひきこもり問題に関わるうちに、ひきこもりの原因を本人の気質や心因に求めることに限界があり、突き詰めると家族(両親)の問題が前景化してきた。しかし事例の家族も得異な病理を持つことはなく、多くは中流以上の高い教育を受けた両親を持ち、破綻した家庭はむしろ少数派である。
 ・特徴らしきものは「母親=過干渉、父親=無関心」の日本的家族の典型の家庭がほとんどであるが、家族の変化が速やかに本人の変化に直結することが多いという臨床的事実が明らかになった。
 ・引きこもりはある種の「生活習慣病」であると考えられ、個人―家族―社会間コミュニケーションにおける傾向性、つまり「習慣」であると考えられる。個人―家族―社会のそれぞれの場の「習慣」としての病理性が複合的に作用しあって「ひきこもり」を形成すると考える。それが「ひきこもりシステム理論」である。
 ・「引きこもり」状態とは個人・家族・社会という三つのシステムが何らかの悪循環が複合的に生じるため起こる問題であり、しかも三つの領域がお互いに非常に閉鎖的になり、その状態が安定してしまう慢性疾患に似たところがある。
 ・比較のために「健常なシステム」と「ひきこもりシステム」を図示すると下記のようになる。

健常なシステム



ひきこもりシステム



◇ひきこもりと文化的要因
 ・ひきこもり問題に関して社会文化的要因が大きく関与し、特に「パラサイト・シングル(親と同居して独身生活をする成人)」問題が関連する。日本のように独身の成人男女が長期間両親と同居を続けるような核家族形態がこれほど広範囲に見られる国は他に見当たらない。欧米的自立主義ともアジア的血縁主義とも無縁の家族のありようが、ひきこもり問題の背景にあることはほぼ確実である。
 ・核家族がひきこもる青年を抱き込みながら孤立し始めた時点で、ひきこもり状態の長期化・慢性化はほぼ決定的なものになる。そして孤立した核家族内に見られる父親の疎外と母子の密着が家庭内暴力の温床となっている。
 ・欧米のような自立を至上の価値とする文化圏では、子供は成人年齢に達したら親元から離れ「自立した個人」として生活することを強いられている。一方、アジア諸国では韓国を除き、個人の自立という概念そのものが不鮮明で、「自立」以前に個人の「生存」が問題となる国が多く、血縁主義が余儀なくされる。
 ・日本人の自立概念は「親孝行」がモデルとなり、儒教文化の影響によるものであるが、ここには「甘え」の文化が関与している。日本人にとって望ましい親子関係は、お互いに甘え、甘やかす関係であり、他人との関係もその延長線上にあって「甘えてよい関係か否か」となる。
 ・この「甘え」関係を重視するため、日本の家族では母子関係の軸が強く、家族病理も母子関係が中心になる。その証拠に近親相姦が欧米では父と娘の間が多いのに対して、日本では母と息子の組合せが圧倒的に多く、家庭内暴力は欧米では父親が妻や子供に暴力を振るうパターンが一般的であるが、日本では息子が母親に対して振るうものがほとんどである。

◇ひきこもりと去勢否認
 ・個人のひきこもり状況が長期化する要因として「甘え」文化の影響があるが、もう一つのキーワードは「去勢否認」である。子供は成長と共に父親を始めとする他者との関わりを通じて「自分が万能ではないこと」を受け入れなければならない。この万能性の断念が「去勢」と呼ばれている。つまり去勢とは簡単に言えば「あきらめを知る」ということになる。幼児的万能感は去勢を経ることで、より現実的・社会的な欲望へと変換されなければならず、これもまた「成熟」の一つの側面である。
 ・人間は去勢されることで、初めて他者と関わる必要性を理解するようになり、逆に人間は去勢させなければ、社会システムに参加することが出来ない。これはすべての人間社会における普遍的な掟であり、成熟は断念と喪失の積み重ねの去勢によって可能となり、去勢は他者から強制されなければならず、自ら望んで去勢されることは不可能である。
・この時「母親―息子」を主軸とする甘え文化は、去勢に対して阻害的に作用し、母親は息子の万能感を傷つけまいと心を砕き、更に日本の現在の教育システムがそれに加担している。学校社会では集団としては「平等」などで均質化され、次いで均質性を前提に「偏差値」など差異化が施され、それが嫉妬やいじめの温床となっている。更に教育システム全体が「自己決定を遅らせるための試行装置」として作動している。
・この「去勢否認」が最も顕著化するのは事例の性差であり、男性が事例の約80%となる原因は社会の男性に対する期待度が高く、青年期までに就職や就学などの社会活動に関する社会的圧力が女性より強くかかるためである。一方女性は男尊女卑の構図から、徐々に「あきらめ」を受容させられ、社会システム全体が「去勢」を成功に導くため女性の成熟を早める結果となる。

◇ひきこもりと母子密着
 ・「ひきこもり」の家族における母子密着のありようは、母親はひきこもる息子に対して無駄と知りつつ愚痴や叱咤激励で対応し、その一方で、息子の要求に無条件で応え、食事を部屋に運び、お金を渡し、買物を届け、親への罵詈(ばり)雑言(ぞうごん)に何時間もつき合う。ここには拒否と受容という矛盾した二つの方向性が見られ、母子密着がはらむ矛盾がもっとも凝縮して現われる。
 ・これは典型的な共依存関係であり、母親は自らのアイデンティティを、子供を無限に受容する母親という役割に賭けていて、ずっと身近にいて自分の世話を受け続けてくれることは、母親の秘められた欲望の実現である可能性がある。その結果、子供の成長を阻害する「去勢否認」となっている。
 ・その一方で母親には世間体からの圧力もあり、これも母親の存立基盤の一つのため無視することが出来ない。そのため叱咤激励を試みる言葉の次元でひきこもりを否定しながら、態度では許容し続けるという典型的なダブルバインド(二重拘束)状況となる。それ故、母子密着の病理的絆は他者の介入なしでは解けないのである。
 ・つまり、ひきこもり治療の上から「態度と言葉の一致」は、母親はじめ関係者に対して要求するテクニックの一つである。

●ひきこもりと24分類表
 ・斉藤氏が「ひきこもりシステム理論」の中で述べているようにひきこもりの原因は特に「本人」と「家族」の関係が重要であり、環境に起因していることが明らかです。
  そこで本人の持つ要素(人格DNA)だけではなく、特に母親と父親、そして健常な他の兄弟の人格DNAを知ることで「健常システムの場合の人格DNA関係」と「ひきこもりシステムの場合の人格DNA関係」の違いを知ることで出来るという仮説が立てられます。
 ・下記に三つの例の24分類表で表示します。
  《共通点》
    ①男の兄弟が2人で、いずれの場合も長男(本人)に悩んでいる。
    ②長男(本人)はKタイプで、母親と弟はKタイプ以外である。


男性A 29歳の場合


《経過と現状》
 ・不登校がキッカケで現在は母親と同居して完全な「ひきこもりシステム」状態である。弟は同居しアルバイトで働き、妹は別居し自活している。父親は仕事の関係で遠隔地に別居している。
《24分類表から解かること》
 ・本人はKタイプで複雑思考人間に対して、母親はNタイプ、弟がHタイプで単純思考人間である。この場合、母親は本人と弟とも共通性がなく、その結果、健常の弟ではなく本人との母子密着状態になっている。そして本人の理解者であるはずの父親が別居状態であることも問題である。
《本人の特性》
行動タイプ
 ☆☆★★★の個人行動タイプで組織の中でも個人プレイが可能な場合は伸びるタイプ。
対人関係
 ・親との関係:親とは対等意識を持ちながら反発心が生まれ、特に親を超えられない場合、精神的な安定が得られない。
 ・家族(身内)との関係:家族を非常に大切にして、家庭が安住の地となる。
 ・社会(仕事運)との関係:仕事運はあるが、相手に対等意識を持ち張り合い、和合しないため商売人には向かない。
仕事型と環境対応性
 仕事型は独立型であり、環境対応性は現実を精神の中に引き入れようとして、自分の気持ちと一致しないことはやらない。

《ひきこもりになった要因》
  ①Kタイプの複雑思考人間であり、個人行動タイプである。
  ②母親と「母子密着状態」になる。
  ③対人関係で本人にとって「家庭が安住の地」である。
  ④環境対応性が「自分の気持ちと一致しないことはやらない」である。

男性B、32歳の場合


《経過と現状》
 ・ひきももり状態ではないが転職を繰り返えすことと、両親、特に母親への暴力が問題となる。弟は結婚して別居している。
《24分類表から解かること》
 ・本人はKタイプで複雑思考人間に対して、母親と弟は同じHタイプの単純思考人間である。そして母親と弟は共通点があり関係が良好なのに対して、母親と本人とは共通点がなく理解し合えない関係である。また、共通点のある父親は母親の影響と他の要素で関係が悪く、唯一祖母が本人の理解者になっている。
《本人の特性》
行動タイプ
 ★★★★★の完全な個人行動タイプで単独で仕事をすると伸びるタイプ。
対人関係
 ・親との関係:親とは意識する関係でありながら、親によって変化されない質を持つ。他の兄弟より親から厳格に育てられる傾向があり、成人後、親には厳格に接する。
 ・家族(身内)との関係:家族と対等意識が強く衝突が多い、結婚すれば配偶者とも同様の関係になる。
 ・社会(仕事運)との関係:仕事運はあるが、社会の影響を受けず、マイペースであるため精神的に成長が遅い面がある。
仕事型と環境対応性
    仕事型は組織型であるが、環境対応性はサラリーマンには適さず、自分のやりたいことを現実に生かそうとして、環境を自分で変えようとするところがあり、周りから嫌われ苦労する。頭の中では変えたい願望が渦巻く状態であるが、現実化する行動力が出ない。

《ひきこもりにならなかった要因》
Kタイプの複雑思考人間であり、個人行動タイプであるが、
  ①母親と犬猿の仲で「母子密着状態」にならない。
  ②対人関係で「家族と衝突が多く、家庭が安住の地」でならない。
  ③環境対応性が「自分のやりたいことを実現するため自分で環境を変えたい」願望がある。


男性B、27歳の場合


《経過と現状》
・ひきこもりではないが、母親との不仲が原因で一時、家庭内暴力があり、大学進学を機に家を出てほとんど帰省していない状態である。
《24分類表から解かること》
 ・この家族は24分類表で明らかなように、Kタイプの複雑思考人間の本人と父親、Nタイプの単純思考人間の母親と弟で二分し、現実もその通りである。
《本人の特性》
行動タイプ
 ★★★★★の完全な個人行動タイプで単独で仕事をすると伸びるタイプ。

対人関係
 ・親との関係:親と対等意識を持ち反発心が生まれ、特に親を超えられない場合、精神的な安定が得られない。
 ・家族(身内)との関係:家族と対等意識が強く衝突が多い、結婚すれば配偶者とも同様になる。
 ・社会(仕事運)との関係:仕事運がなく、社会に奉仕が多く仕事で苦労する。
仕事型と環境対応性
   仕事型は組織型であり、環境対応性はどんな環境でも自由気ままに対応出来る。
《ひきこもりにならなかった要因》
  Kタイプの複雑思考人間であり、個人行動タイプであるが、
  ①母親と犬猿の仲で「母子密着状態」にならない。
  ②対人関係で「家族と衝突が多く、家庭が安住の地」にならない。
  ③環境対応性が「どんな環境でも自由気ままに対応出来る」お気楽ムードが救いである。
●ケース・スタディでひきこもり予測
下記の例は家族構成や24分類的に前の3例に酷似しているため、人格DNA分析的に ひきこもり状態になるかどうかを予測しました。

男性B、9歳の場合


《経過と現状》
 ・弟は問題ないが、長男(本人)について既に母親の手に負えない状態が発生しており、夫婦にとって育てるのが難しい子供になっている。
《24分類表から解かること》
 ・24分類表で明らかなように、Kタイプの複雑思考人間は本人のみであり、価値観や思考の違いから本人も家族もお互いに違和感を感じている状態。
《本人の特性》
行動タイプ
 ☆☆☆★★で集団行動タイプに入るが、組織に支えられながら自分の適性をのばすと伸びるタイプ。
対人関係
 ・親との関係:自分を犠牲にして親に尽くそうという意識から、自分が本来持っている質を変えることになり、年齢を追って最後には虚しさが残る型である。
 ・家族(身内)との関係:家族(身内)から精神的な負担を大いに感じる。しかし結婚するとその影響を受けて、よく働き多忙な人生に変化して行く。
 ・社会(仕事運)との関係:仕事運が弱く、社会から学ぶという姿勢に欠け、仕事に対する意識も少ない。
仕事型と環境対応性
   仕事型は組織型であり、環境対応性は自分から無理やり環境を変えようとする意識を持つ。

《ひきこもりになるかの予測》
 他の3氏との違いは行動タイプが☆☆☆★★で「集団行動」であるが、対人関係で全方向が「不自然な関係」であるため本人の苦悩が多いと思われる。
このケースの場合、今後の母親の対応が重要な鍵を握っており、対応いかんで長男に大きく変化をもたらす要因がある。
弟がNタイプであり、環境対応性が「環境に妥協する」するという最も社会に馴染みやすい要素があるため、早くに親離れした場合、愛情のほこ先を「何かと不器用で悩んでいる」長男に向けた場合、「母子密着」をする可能性がある。その場合の「ひきこもり」の可能性は非常に高いと思われる。
そのためにも父親の役割が重要である。
つまり、対人関係を多く作るため、特に長男は「クラブ活動」などに積極的に参加させ、母親との「母子密着」を防ぐ必要がある。

●ひきこもりの治療、予防には母親の自覚が重要
例題のA~Dまで、どのケースにおいても24分類で本人がKタイプの複雑思考人間であり、母親がKタイプ以外の単純思考人間です。
家庭は母親たる女性が作るもので、父親たる男性の関わりは、ほんの誤差程度のものです。
それだけに子供に関する母親のあり方は大変重要なものがあり、この4例は共に母親と子供の思考領域の違いが原因で、理解不能の状態から起きる現象と言えます。
加えて母親の我の強さと限られた極めて狭い視野から子供への理解不足による悲劇としか言い様がありません。
治療と予防としては出来るだけ早く子供を母親から開放してあげることと精神的に子供と合う人、理解できる同タイプの人に任せるなどして、母親との距離を保つことが必要です。本来はその役を祖母や叔母が果たすべきと考えます。

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