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「才ある小人」

昔から多事多難な時には「能力のない君子」よりも
「能力のある小人」を登用した方が良いとされてきた。
「才ある小人」とは、当に仕事は出来るが人格的に問題なり
欠点がある人物をいうのである。
とかくトラブルを起こすが、有事にはそんな人間の方が
頼りになるという事かも知れない。そんな人間?
そう、全容が明かされた舛添都知事の不祥事の件、それ然り。
「小利を得んとして、大利を失う!」此れ、小人の思考である。
しかし、人間の運命の謎を辿っていけば資質以前に解る事が多く
環境に因るところが大きい。何らかの環境を与えられる事で、
ものの考え方や行動に大なり小なりの変化が現れるものである。
何を与えられたら、何が欠けるか。
また、何が欠けたら、どこにその欠けが現れるかである。
特に両親の「在」「不在」は大きく本質に影響する。
幼少期において、どのような環境に育ったかが大切であり、
大もとは「不在は偏する」とする陰陽説の思考を無視出来ない。
父と母の関係は陽と陰の「気」から成る関係であり、
片方の気が欠けると一方のみに偏る。
そして片寄る事で「動」が生まれ、「静」の存在が無くなる。
思考力も「動」のみで「静」が無い事は、ものの考え方において
アンバランスの面を持つ事になる。
そのために、父親不在は精神の成長やものの考え方が片寄る。
ある面、非常に高度な知性となり、ある面では非常に幼稚になる。
学問的に高い才能を発揮しながら、幼稚な頭脳を持つ事になる。
つまり、バランスの取れない「知恵」とか「常識」が出る。
そのため、20歳までを父親不在の環境で育った男性の場合は、
常にものを学ぶ師を持つ事が必要とされ、それも精神的な師が
良いとされる。また、母親不在は現実性の片寄りとなるが、何れも
20歳までを基準としていて、奉仕の行為や守備力や仁徳に多く
欠点を視るものである。
例に漏れず、「才ある小人」舛添都知事の資質に視る大きな欠けも、
それなりの環境がナカッタとは言えず、「謎は環境にあり」である。
政治家として「才ある小人」が必要とされる時もあるとは言うものの、
それは概ね、力が正義の前に立つ時、偏した政治が行われる時代である。
はてな、現在もはや「才ある小人」の時代になったのであろうか。