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「事業継承」について

事業継承は、洋の東西、古今を問わず大きな問題とされてきたことである。

事業継続には、先ず理を優先する。人情を持っての思考には問題が多い。

家系の継承も企業の継承も、その大小に拘わらず大事な仕事と捉えるべき事と考える。

又、国の継承もその大なるもので初代、二代目、三代目、四代目、五代目と

約五.六十年持って、一先まず、今までとの政治形態が収まり新たに変化するという

法則がある。今は昔、日本国で言えば徳川家は、この法則を持って15代将軍の慶喜を

持って終わりを告げ、1867年から1867年までの267年間の長きにわたり存続し

世界で稀に見る庶民の豊かさがあった時代であり、其の後、統治維新の動乱期に入ったと

言う事であるが。そして、其処から、又、初代が始まっている。

徳川家は家康で、縦横学の中の「天元術」を学んだ家康は自己を良く知り自己を律し良く

働き学びは常に「乙夜の覧」であったとか。である事から戦国時代に終止符を打つ役目が

自分である事も知っていた家康は、わずか2年で。二代目秀忠に将軍職を譲っている。

又、秀忠は優秀な人物であり、かの有名な参勤交代の基礎を作った人物でもある。

その後、三代は安定期に入るのが常であり、秀忠の次男の家光が譲り受ける形となる。 

ここで申し上げたいのは、事業継承で最も大事であり難しいのが二代目であると言う事。

初代一代目は自分の意志と個性と実力で始めるが、二代目で間違うのが大切なこの法則を

知らない者の常である。二代目は、決して初代と同じ方法論を成してはならないのである。

二代目が継ぐ会社が困窮期であれば別の方法になるが、その会社が安定期であるとすれば

社員教育の徹底を図らなければならない。前社長の下にいた人物・取引先との厳しい眼が

あり、相当に優秀な者でなければ三代には続かず、社員の新たな教育期を受け持つ役目が

二代目社長にある。男性社員の多い会社では社長の能力が人間性を超える者が優位であり

女性社長の場合は人間性が能力以上に必要となる。男女の差は思考の差にも現れ組織の作

り方にも大きな違いがあり、大切、且つ存続の要である。

今更言うまでもなく、男女は平等ではあるが役目に違いがあると言う事にほかならず、

互いにその理解が乏しければ長たる資格がないとも言える。女性社長は急いではいけない。

男性の長は孤独を悟られてはならない故に華やかさが与えられているのである。

男性の長は(外陽内陰)であり、女性の長は(外陰内陽)である。

又、同族会社でなくとも特に同族会社では三代目を担う者は国内では発展は期待できない。

外国に眼を向けるのが成功に繋がる。又、配偶者にしても同国人以外が力強いのである。

まだまだ、法則性、成功例、「事業に勝つ法則」は数限りなくあるが、現代社会は過去に

学ばず、大国・憂国のテクニック論を選択しており合理的思考を得手としている中である。

「成功への真理」に眼を向ける長の少ない事が日本社会の凋落を助長しているやに感じ

残念の極みである。また、本来、長たる者が持つべき大事な事の一つがある。

これは頭脳でも能力でもない。それはインスピレーション力、感性である。

長は貴族的な思考なり生き方をする必要がある。雑踏に身を置かないこと。

毎晩飲み会などをしている人物は先ず長たる資格ない人物と言えるのである。