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知恵袋

其の一:いつの時代でも、またどんな人物でも完全にその器量に似合うポストを獲得するまでには、天から下されるいくつもの試練に耐えなければならない。

其の二:自分の役割と出番はここまでであるという限界点を知る力を出所進退能力という。

其の三:水の流れは上から下へと自然に流れるが、お金の流れはその逆で下から上へ上へと流れる。この理は明白であり、たやすく曲げる事は出来ない。

其の四:日常生活において簡素を求めることを忘れると、人生が空しくなるのである。

其の五:異変が起こる時は吉凶いずれかの前兆がある。この理は明白で、たやすく曲げることは出来ない。

其の六:運命現象というものは、須らく(すべからく)、その出発点において、やがて起こるであろう現象の原因が生まれているのである。   
 
其の七:国には国の格(かく)、民族には民族の格(かく)がある。人に人の格が有るのと同じである。
    そればかりか、物にもそれぞれの格がある。格は尊貴のもので、全ての格を総合
    するものが人格である。

其の八:「人間の価値」と言うのは時間と空間、つまり時代と社会で決まる。

其の九:時間は決して逆行する事のない実に見事な自然界の真理を掴んでいる。

其の十:言葉は知性から生まれるから智者は書物を蓄えたりしないものだ。

其の十一:智によって知ることのできないものは、これを言葉で表現することは出来ない。

其の十二:言葉は知恵の及ばないところに止まるのが最上のあり方なのである。

其の十三:すべて外物に心が傾いていれば精神の働きはにぶるのだ。

其の十四:富をすばらしいと思う者は財産を人に譲れないし、世界に知られる事をすばらしいと思う者は名誉を人に譲れず、権勢に親しむ者は人に権力を与えられない。

其の十五:大いに備わる事を知るものは何物をも求めず、何も失わず、何も捨て去らず、
     そして、外物によって自己の本性を変えるということがない。

其の十六:野心とは本来、人に飼い馴らされない獣の心をいう。
そして、野心とは不屈という激しさを内包している。

其の十七:才能は充分に磨いておかなければならない。但し、自分の才能は奥深く隠しおっとりと構えていることが大切である。

其の十八:昔から、災難に遭うのは十人中、九人が頭の切れる人であった。
おっとりした人で災難を被った人は殆(ほとん)どいない。

其の十九:人間を重厚にさせるものは礼節にまさるものはない。

其の二十:運命の変化の出発は、形あるものではなく心の変化にある。

其の二十一:運の低下の出発とは、視野の狭さにあらわれる。それを出発点として、
やがて地位・財にも影響が表れてくる。

其の二十二:求めていくのが西洋的・・現実分野の発展。
捨てていくのが東洋的・・精神分野の発展。

其の二十三:西洋は事実から思想が生まれている。東洋は思想から事実が生まれている。

其の二十四:西洋人は神を崇拝するが自然を崇拝せず。日本人は自然を崇拝して神とする。

其の二十五:利には害を交えて考える事を忘れてはならない、とする。

其の二十六:人は知識と英知の区別を忘れてはならない。知識は得やすく英知は得難い。

其の二十七:「智」とは洞察力とか、先見力と言った意味である。リーダーの条件の第一に
      挙(あ)げられるのがこの「智」である。

其の二十八:ものごとが形になって現れる前に、その動きを察知し、適切な対策を講じられる能力、それが「智」にほかならない。その「智」をたっぷり身につけているのが「智者」である。
其の二十九:道を行くにしても正道を歩むべきで径(こみち)を行くべきでない。

其の三十:教育は子供の頃から自己抑制の道を教えその修練をさせておかねばいけない。父はこれを剛を持ってし、母はこれを柔を持ってする。柔とは相手の気持ちを害(そこな)わないようにする手段で、これには千変万化の術が必要なのである。
      こういう女性がいれば、子供は正常に育つ。