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斉斉然

斉斉然

物、類、事の起原には、必ず、これより始まるという糸口なるものがある。

言葉は、少しでも慎みを怠ると禍を招く事になり、行いは、よほど気を付けるようにしないと辱めを招くことが多い。

通常の人間関係おいて「利」と「害」は生じても、そこに誤解は生じないものである。

・・・思うに、何があっても言い訳はしない。

それを、「恥ずべき行為」とする美意識は失いたく無いものだ。

・・・思うに、そんな「つづまやかな人」でありたい。

素直に人に物を与えて、もって喜びとなさず、また、物を奪い取ることもなければ

怒る事もせず、目上・他人からの授かりものには節度を持ち、心はあくまで沈静にして

以って天命を失うことなく・・・。

言葉少なく、思考は深くして。

お召がなければ、至らず。

問われなければ、言わず。

言は行と違うことなく、自分の進み行くところは道を過つことなく、

人にまみゆるに身のたしなみに心を用い、容姿を飾りまた「礼」を失する事のないように、と。

敬いの心があれば「礼」をなみすることはない。

・・古の彼の君子の生き方に、詩に、深く感化を受けた者は、一人道を行くにしても正道を歩み、

径(こみち)は行かない。・・・「高山は仰ぐべく、大道は行くべし」と。