« その敗因・・礼なし。濁なし。 | メイン | 立春(太陽黄経315度)  »

邯鄲の歩み

上古の大思想家・荘子物語からとっておきの「故事」をひとつ。

・・昔、燕の国の寿陵という村に都会に憧れていた青年がありました。

その青年が趙(ちょう)の都の邯鄲(かんたん)に行き、当時の都会風の

歩き方を習ったが身に付かず、自分のもとの歩き方まで忘れてしまい、

とうとう、腹ばいになって帰国したという、話によるが・・。

自分の本文を忘れてむやみに人まねをすると、どちらも身に付かなくなる、

という故事である。

・・戦後のこの国も勢いよく、いろんな国の風潮を学び取り入れている。

もちろん、良い点も沢山あるし、学ぶ事は良い事であるとはしても、

つい本末を忘れて、もとの美点までも忘れ、捨て去ったようなところが

随分多くあるのではないか、と思ってしまう。

これは、戒しむべきではないか、と。