真の「和合」とは
人間の運命を考えるとき、異質の人間が一堂に会した集団の中では、
純粋・正直・単純・真実・というものは、時として
最大の悪になる要素を持っているのである。
真の和合といえるものは、純粋であっては成り立たないのである。
善同志の和合を持って和合というのではなく、真の和合は、
善悪・吉凶・上下・男女など、異質の世界を併呑して、はじめて
和合の真価が現れてくるのである。
もし、純粋かつ単純な行為の中で和合をして行こうとすれば、
必ず、そこに争いが起こる。なぜなら、
純粋の質と純粋の数は世界中の人間の数だけ存在しているからである。
それぞれが主張すればどうなるか。
ここに和合が意味する真意が秘されているである。
真の「和合」とは、
必ず忍耐力を支えに他と協調して自然の姿に持っていく事である。
特に、政治の世界は広い視野が必要な世界であるだけに、
清濁併せ持つ最大の和合力が必要である。そして、
それも出来る限り、よく練られた「老」であってほしい。