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人格DNAの意味

 「DNA鑑定」で知られる生命(肉体)の遺伝子を構成しているDNAは細胞の中に存在し、人間の身体のすべてはDNAに記載されている情報によって創り上げられている。DNAの中にはその人の身体的特徴がすべてインプットされており、DNAはその人の固有の設計図と言える。この肉体のDNAが発見されたのは1869年であり、構造が明らかになったのが1956年とまだ新しい学問である。
 この「肉体のDNA」と同様に人間は先天的に固有の「人格(精神)DNA」を所有して誕生すると考えたのが古代東洋思想の万象学である。そして肉体のDNAが4種の分子の組合せで親から遺伝的に与えられているのに対して、人格(精神)DNAは「人間小宇宙論」の思考から親からの遺伝とは関係なく、その人の誕生時の宇宙環境(時間と空間)により与えられると考えた。つまり誕生時の年の干支(六十干支の一つ)と月の干支と日の干支の3種の組合せでその人の宿命的な人格(精神)要素が決定されると考えた。

そして肉体のDNAによる身体的な特徴は終生変わらないのに対して、人格(精神)DNAは生まれ持った宿命的な要素は変わらないが「環境」によりその特徴が変化すると考えた。そのため同じ誕生日の人でも環境により変わるため環境の数だけの人格や運命が成立すると考え、それを読み取るための学問が「縦横学」であった。つまり「占い」がその人の「宿命」だけ見て個人を見るのに対して、縦横学は環境を考慮するために「集団」を見て判断する所以はここにあった。