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なぜ、人間分析に干支暦を用いるのか?

そもそも干支暦とは何なのか?
学校では教わらない干支暦の成り立ちと、人間分析に時刻を持ちいらなかった理由を簡単に説明したいと思います。

まずは、なぜ算命学が日にちを最小単位と考えたのかを見てみましょう。
算命学では時間と空間の境界概念として干支暦(太陰太陽暦)を使っています。
すなわち、六十干支を符号として用いた時空の境界概念を持っています。

そもそも、干支暦とは空の木星(歳星)が12年で太陽を一周する事が発見され、その軌道を十二区分して時間の基準にする事に起源しています。
さらに太陽・月・木星の通り道を「黄道」と名づけ、季節・年月・時間を知る基準とされました。
時間は直接眼で見る事は出来ませんが、空間が移動・変化する事で間接的に知る事が出来たのです。

ここで重要なポイントがあります。

  空間概念です。


西洋の暦(太陽暦)では、時間はあくまで時間として扱い、空間と結びつける発想はしませんでした。
その証拠に1985年1月1日と1986年1月1日は、年を除けば同じ1月1日でしかなく、他に意味を持つ符号は存在しません。

では、干支暦(太陰太陽暦)ではどの様になるのか見て見ましょう。

  1985年1月(丁丑) 1日(庚子)
  1986年1月(己丑) 1日(乙巳)

干支符号が全く違う事がわかります。

一日一日が独立した意味合いを持ち、人間は時間と空間の中で生きている為、人間分析は時間だけでは不十分であると考えられました。

さて、古代の時刻はどの様に表現していたのか見てみましょう。


子の刻 23時〜1時(深夜)
丑の刻 1時〜3時
寅の刻 3時〜5時
卯の刻 5時〜7時
辰の刻 7時〜9時
巳の刻 9時〜11時
午の刻 11時〜13時
未の刻 13時〜15時
申の刻 15時〜17時
酉の刻 17時〜19時
戌の刻 19時〜21時
亥の刻 21時〜23時


約2時間単位の12当分に分けて考えられており、空間概念は存在していません。
無理やり空間概念を取り入れた所で、日常生活では意味を持たなかった事が容易に想像できます。
その事からも、人間分析の観点から見て、空間概念を持ち合わせていない時刻を取り入れる事はしなかった様です。


時空概念とは、飽くまでも天体観測で考えられる最小単位であり、陰陽の基本となった昼と夜で一日とする、即ち自転周期がベースとなっているのです。


算命学は干支暦を元に理論が成り立ち、研究が重ねられ、ある種の仮説を元に実証された物だけを理論として採用されています。
実証には長い年月が費やされており、時空の更なる細分化を取り入れた場合は全て実証からやり直す必要が出て来ます。
四柱推命で時刻が扱われていますが、本人を判断するのは算命学と同じ日干支である事は変わりなく、そこで時刻は使用していません。

因みに、丁度24時に生まれた人の場合はまず両方の日を分析する必要があります。
最終的にはどちらかの日付と判断されますが、その判断基準は難しくなります。