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中国史観

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』

中国の最高の聖典は「歴史」
ユダヤ教「トーラー」  キリスト教「バイブル」  イスラム教「コーラン」
中国的殉教者は歴史に殉ず
中国人は歴史に名を残すためには命を惜しまない。
歴史家は歴史を記す時、正確さを追求する使命感を持っている。
中国がインドの文明に勝った唯一のものが歴史学である。

●中国史観では歴史の法則は変わらない
歴史を学べば興亡盛衰の法則を知る事ができる。
中国人と正反対の史観を持つのがユダヤ人である。
歴史重視は中国人に劣らない。
ユダヤ教の根本は神との契約にある。
神との契約が変われば社会法則も変わる = 契約更改
マルクス史観はユダヤ教史観と同じ  革命=契約更改
革命により社会法則が変わる。
しかし、中国人マルキストは中国史観者。

●歴史は繰り返す = 歴史を貫く法則は不変である
反復に反復を繰り返す中国史。
中国史を知ることは『現代でも中国人の基本的行動様式を知るベストの方法であり、いかなる調査より、いかなる体験談よりはるかに有効で、他に代わるものがない』

●社会法則は、人間の意志や意識とは関係なく独自に動く
中国では共産革命にも拘らず、歴史の法則は不変であった。
現代の中国人から歴史の知識と興味が失われたとしても、中国史の法則は、依然として貫徹している。
フロイト「歴史法則を決定する無意識は極めて根深く、ほとんど不変である」
ユング「個人に無意識があるように、民族などの集団にも無意識がある」

                 小室直樹『中国原論』より